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旅する漆器。河和田のものづくりが繋がっていく「キノタビ」プロジェクトのお誘い

皆さんは、このただの木の立方体を「2万円で買ってください」と言われたら、買う気になると思いますか?あるいは、もし購入するとしたら、一体、どんな理由で購入すると思いますか?

今日は、木の箱がその人の手から、河和田の職人さんの手をわたり、職人さんの手を旅して、新しいお椀が生まれるプロジェクト、「キノタビ」のお誘いをしてみようと思います。

「キノタビプロジェクト」って?

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キノタビプロジェクトとは、木の立方体を販売するサービスです。キノタビプロジェクトでは、購入した人が河和田などの産地へ行き、好きな職人さん(木地や塗師、蒔絵師)のもとへ自分の足で訪れます。そこでお互いに意思疎通を交わしながら、目の前で木を挽いてもらう、漆を塗ってもらう、あるいは自分自身でやってみる。

そんなプロセスを通じて、その人だけのお椀を作ることができる。それが、キノタビプロジェクト。

つまりこのキノタビプロジェクトは、単なる販売作業ではなくて、立方体の木が、職人さんの手元を旅して、一つのお椀になるまでのストーリーの総体を販売するサービスなのです。

購入する人のメリット

このキノタビプロジェクトのサービスを購入する人にとって何よりも重要なのは。購入する人が、自分だけのお椀を作ることができるということです。(こう書くとなんとなく安易だけど…。)

お椀というものは、値段が本当にバラバラ。しかし、実際購入する人の目線で見ると、100円ショップで売られているお椀と5000円で売られているお椀、その違いは、正直言ってしまえばわからないというのが本音。

では、そこに価値の違いを生み出すのは、一体何なのでしょうか?もちろん単純に言ってしまえば、そこには人の手が加わっている。その工賃だという話になるのだけど。それ以上に価値になること、それは皆さんご存知の通り、その裏にどれだけストーリーがあるか?です。

 

このキノタビプロジェクトでは、何より購入した人自身が、自分の足で産地を訪れ、実際の職人さんの現場を見て、語り合い、思いを伝えて、やりとりを通じて、自分だけのお椀を作り上げていきます。

つまり、このサービスから生まれるお椀は、存在自体が世界に一つだけ、という話ではなくって、その裏にたくさんの、その人にしか語り得ないストーリーがあるお椀になるのです。そのお椀ひとつが、たくさんの物語を持っている。このお椀は、こんな気持ちで作って、こんな人が作ってくれて、その仕事場っていうのはこんなところで、こんな素敵な街だったんだよ、ということが、重層的に価値になって積み重なったお椀になるんです。

そうであるがゆえに、ハコタビプロジェクトのお椀は、大事なとき、特別なときに生まれるお椀になるはず。例えば、結婚したときや、結婚記念日、子どもが生まれたとき。人生の大事な時に、大事な人のために、あるいは大事な人と一緒に、作りたくなるようなお椀になる

そのお椀は、買った人にとって、いつまでも語り継いでいけるお椀になります。愛着をもって、いつまでも大事に使いたいと、心から思えるお椀になるはずなんです。

こうして愛されるお椀があることは、そのお椀にとっても、購入した人にとっても、とても幸せなことなのではないでしょうか。

ハコタビが産地をも元気にする

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このキノタビプロジェクトは、産地をも元気にできるプロジェクトだと考えています。

何より大事なのが、職人に「つくる誇り」が生まれる、ということ。多くの産地はいまでも、下請け仕事、OEMの仕事がメイン。その現状下で、実際の消費者の顔を浮かべながら作ることはなかなか難しいのが現状です。

しかし、このキノタビプロジェクトでは、その実際の使う人の思い、これを一身に受けながらお椀を作っていくことができる。OEMの製品として、ただの形を作り上げていくのではなく、そこに思いや人柄を、きちんとのせていく。そんな、本当に美しい価値を生み出していける。

また、ハコタビプロジェクトは、産地に関係性を提供しうる。実際、このキノタビプロジェクトは、一度産地に訪れるだけではできあがらないものです。そこで、購入した人は、何度かその産地に足を運ぶことになります。

これが、産地のためにはとってもイカしている。今、この様々な産地では、この地方移住のブームの波に乗って、様々な面白い人たちが入り込んでいますしかし実際に購入する人には、そうした面白い人たちの顔は見えない。

しかし、このキノタビプロジェクトでは、実際の各職人さんを回って、実際に語り合うということが、メインになってくる。そこで、各職人をハブにして、その産地に触れる、その産地のおもしろい人達に触れることができる。何度も足を運んでもらうなかで、いろいろな繋がりがうまれうるのです。

こうしたつながりは、何かの機会があれば、じゃああそこに行ってみようか、という関係性になる。

単に観光に来たとか、単に買いに来たとか、そういう事ではなくて、何度か訪れたいと思えるような、あの人に会いに行きたいと思えるような、そんな関係性が増えていく。そんな関係性って、素敵じゃないですか?

もう、できる環境は整ってる。

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こうした話を聞いて、そんなことってできるんだろうか?と思う人も、決して少なくはないことでしょう。

いま、企画ができると思っているのは、鯖江市河和田地区。このまちは、1500年の歴史を持つ漆器の産地。すでに、いろいろな人が単なるOEMメーカーから脱却しようと、自分のアタマで考え、試行錯誤しながら新しい産地を生み出しつつあります。

こんな話も、ぜひ協力するよ!と言ってくれる人が、間違いなくいっぱいいる。こうした環境にレバレッジをかけて、絶対にこのプロジェクトは成功させることができるハズ。

実際に使う人が愛を持って使い続けられるお椀。その産地の交流人口を増やしながら、そして職人さん自身が誇りを感じられるプロジェクト。そんなプロジェクトが実現されていくのって、とっても幸せなことなんじゃないだろうか

このプロジェクト、きっと楽しいはず。そして何よりも、幸せなはず!ぜひこのプロジェクト、僕と一緒に作ってみませんか?

ところで、みんなもやってよ!!

ところで、ここまで何個かお誘いの記事を書いていますが、全然、みなさん自身でやってもらってもいいんですよ!!

僕が考えている企画は、どこでもやっていいし、みんなやってくれればいいと思う。だって、どれも絶対どこかが楽しくなるような企画だもの。ぜひやってよ、と思ってる。

いやあ、ぜひやってよ!!

これからの時代は、「ないなら創る」時代。ない仕事は、自分で生み出せばいい。にしても、みうらじゅんは間違いなくおもしろい。

あるいは、坂口恭平。

常識を問い直す。素直な目で、世界を見つめてみる。なぜ土地を、誰かが所有できるのか?一体、法律はなんのためにそこにあるのか?改めて世界を見直すきっかけになる。

そして彼がたどり着いたのが「じゃあ国をつくればいいじゃない」という解決策。世界を見る目が変わる名著。

いいじゃん。一緒に世界をつくっていこうよ!
まだまだ、余地はたくさんある。

 

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ご紹介

こんにちは、森一貴です。東京でコンサル経験後に福井県に移住。教育・まちづくりの分野で活動しています。ブログでは、教育・まちづくり・生き方などについて思索を書き溜めています。ご依頼等、お気軽にお声がけ下さい。


■ 教育:たのしい社会を創る「ハルキャンパス」
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■まちづくり:イベント・講座の実行支援や自主企画に取り組んでます
移住者として鯖江市「ゆるい移住」に参加し、現在は鯖江市の職人工房開放イベント「RENEW」の企画・実行支援を手がけています。他にもいくつか、新しい取り組みを形にすべく活動しています。

■ブログ:教育・まちづくり・生き方を中心に、ブログを書いてます。
主な記事は以下。
やりたいことなんかないけど、しあわせでいたい人の話」
東大でまちづくりを学んだけれど「まちづくり」が嫌いな私の思う「まちづくりの違和感」

将来に悩むみなさんへ

就活生の方や、転職活動をしている方、あるいはそうでなくとも、日々にもやもやとした思いを抱えているみなさんに、きっと役に立つだろう記事をピックアップしました。少しでも、みなさんのお役に立てたら幸せです。

やりたいことなんかないけど、しあわせでいたい人の話」
あなたに読んでほしい。「問題意識」と「やりたいこと」を切り離してほしいという、大事な記事です。
東大に入ればなんでもできると思っていたかつての私に向けて(外部サイト)

投稿者:

森 一貴

山形県出身、東京大学教養学部卒。コンサルティング企業にて勤務後、鯖江市ゆるい移住に参加。現在、考える力を伝えるプロジェクト「CUE」代表。