旅行の目的地は、「場所」 から「人」へ

こんにちは、森一貴です。

なんか、旅行のカタチって変わっていくんかもなあ、
と最近感じています。

TSUGIにいると、なんということもなく、
「TSUGIのひととお話をしに」くる人が、結構いるのです。
兵庫から、名古屋から、なんかいろんなところからきて、
新山さんとかとしゃべって、あー楽しかったって満足して帰っていく。

はじめは、なんなんだろう、なんだかフシギなことが起きているなあ、
なんて目で見ていたんですが、
だんだん、これっておもろいな、と思い始めました。

(そういや、そのTSUGIですが、ソトコト創刊200号(2月号)の表紙になってます!)

東京にはなにもない、にも似たようなことを書いているのだけど、
これまでの観光ってすごく消費的で、なんというか、
スタンプラリーみたいな気がします。
別に、みんながみんな歴史に詳しいわけでもない状態で、
城をみにいって、おおすごい、でかい、はい見た、次!
みたいな。
それは、積み重なっていかないというか、
写真には残るし、FBで自慢できるし、
記憶上も、あの県行ったよ、と言えるんだけど、
そんな観光ならそんなにしなくてもいいんじゃないか。
と、最近は思っていて。
(普通の観光もべつにきらいなわけじゃないのだけど。)
  
じゃあ、それでも「四国に行きたい」という気持ち自体はあるわたしは、
いったいどうすればいいんだろう
と考えていた時に、ぼわぼわとTSUGIの景色が浮かんできて、
あー、これかもしれない。と思いました。
ぼくは四国の、そこに生きる「ひとのはなし」を聞きにいきたいと思った。

そこで、大変にみなさまの尽力をお借りしながら、
がんがんぶっこみました。
徳島でたのしそうに建築をしている高橋利明さん、
WEEK神山えんがわオフィスの隅田さん、
ゼロウェイストの坂野さんや、藍染のBUAISOUの結城さん、楮さん、
スペシャルサンクス・上勝の農協のおばちゃん。
風光明媚な渓谷とか全然みるひまもなく、
べらべらと話しこんでみました。(お世話になりました。)

藍染・BUAISOU。
藍染・BUAISOU。

これがもう、なによりおもしろくって。

何がおもしろいの?って、言われると、
たぶん、自分の「身になる」のがおもしろいんだと思ってる。

最近は自分の中に「こんな景色が見たい」っていうのがある。
でも、そのみたい景色って、物理的に目の前に見える景色じゃなくって、
その「景色を作るひと」の、かんがえだったり、きもちだったり、
そういうところに本質があるんじゃないかなって。

だから、そのひとの話を聞いて、
それを自分のなかにある景色とすりあわせてみたい。感じてみたい。
そうすると何が起きるって、
自分の中にぼんやり見えている景色が、
どんどん鮮明になってくるんだよなあ、という気がする。

あ、これは実は俺とおんなじだ、こんなやり方もできそうだ、
これは世に評価されてるけど、なんか俺のみたい景色とはずいぶんずれているみたいだ。
そんな風に、自分のなかの景色がどんどん、わくわくしてくるみたいな、
そういうプロセスが楽しいんだろうな、と思ってる。

きっと、旅行の一形態としてのそういう
「人と話す」形式がいい!とか、
あるいは、最近よくいう「消費より体験」みたいな、
「ものができるまさにそのプロセスが見たい!」とかもわりと似てると思うんだけど、
そういう、旅行の目的地が、「場所」 から「人」に変わってきてるのを
なんとなく感じてる。

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でも、困ってるのが、それに対応する仕組みがないなあ、ということ
そういう人と話すのを紹介するような観光本とか、もちろんないし、
なにより「話したい」と思うような人って、彼ら自身の仕事があって忙しいし、
なんかうまくやれんかなあ、ということを最近思っています。

TSUGIも、たくさん人は来るけど、
お話するからお金になる、っていうわけではない。
こちらの負担になるだけなのでは、ちがうよね。
でも、お金をとってお話するのも、違うような気がしている。

かといって難しいなと思うのが、
最近の企業も「プロセスだ!ストーリーを売れ!」とは言いますが、
もちろん、そこまではほんとにそうだと思うんだけど、
では、といって、工場見学を企画して、
それに専用の担当者つけて、マニュアル通りに「ここが製造室です〜」
とかって説明されても、
それは違うと思うんです。僕は、「見た目」の製造現場をみたいわけじゃない。

僕はただ、例えば職人なら職人その人の、
その人を主語にした「私はここで、こういう思いで」という話が聞きたいし、
その人自身がまさに仕事をしている現場を見て、その人自身の声を聞かなくては意味がないと思う。
なんか、それが美しく伝わる、いい仕組みが作れたらいいなあ!!
  
その一つのプラットフォームとしての、
マチノコト灯台もと暮らしみたいな、あるいはsoarとかもそうだと思うけれど、
ひとの思いに根ざしたウェブメディアは本当にすてきだなあと思う。
今回の四国旅行も、灯台もと暮らしを読んで、あ、この人に会いたい、と思って会いに行った人がいました。
そんなメディア、最高だよなあ。人を伝えるメディア。人と人とをつなぐメディア。

灯台もと暮らし読んでると、ウェブメディアを作りたくなってくる。
こないだリディラバの豊田健とも話していて思ったけれど、
移住の核となる、各地の「キーパーソン」、各地に入り込むためのハブとなる「キーパーソン紹介メディア」みたいなのがあったら
めちゃめちゃおもしろいだろうなと思ってて。
灯台もと暮らしとかは、やっぱり全地域をフォローできないから、
そういうプラットフォームがあったらおもしろいのになーって思いました。
誰かやってよ。自分がやれってね。

   


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投稿者:

森 一貴

山形県出身、東京大学教養学部卒。コンサルティング企業にて勤務後、鯖江市ゆるい移住に参加。現在、考える力を伝えるプロジェクト「CUE」代表。