JK課と!勝手に特別対談vol.3 まや×もり「なにもないままにする勇気。」(後編)

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うんうん。そういう場、作りたいよね〜。
そういう「余白のあるまちづくり」みたいなのって、何か考えてないの?
まや この前、ちょっといいと思ったのが、コワーキングスペースなんです。
ああいうの、もっと古民家で設けてみたらすごくおもしろそうだなって一瞬思ったけど、難しいっちゃ難しい。

っていうのは、自由な空間、何をしてもいいですっていう空間があると、日本人だからなのか、入りづらかったりするんですよね。
だから、もうちょっとこういう形で提供してます、っていうのを明確にしたコワーキングスペースはどうかなって。

あー、完全余白じゃだめなんだよね。
何か小石を投げ込むようなことが必要なんだろうなとは思う。
まや うん。
日本人って「自由に使ってください」ってすごい苦手だと思ってて。もうちょっと、規制とまではいかないけど、テーマが一つでもあった方が、意外と入りやすかったり、使いやすかったりするのかも。

とはいえ、さっき言った余白、言ってみればなんでもないもの、がなんでもないからこそ、市民は自分たちでなんでもデザインできるし、作れるしっていうのがある。
だから余白って、自分たちはなんにも作ってないんだけど、余白を作るってすごい勇気がいることだから。
そういうのを作れたらなってすごい思う。

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めっちゃいいね~!!
俺が最近考えてるのは、余白を作るときに大事なのは、暗黙のうちに「それでいいんだよ」って伝えてあげられる仕組みなんじゃないかなと思ってて。
まや 「それでいい」ですか?
そう。
人ってほんとに、それでいいんだよ、って言ってもらうのがすっごい重要だと思うんだよね。

例えば、知らない人に囲まれてる子どもと、公園にいて、両親が見てあげてるときの子どもを想像してほしいんだけど。
どちらも子どもは子どもなんだけど、知らない人の中では、子どもは不安で、走り回ったり声をあげたりできなかったりするんだよね。
一方で公園では、言葉には出してなくても、暗黙の「遊んでいいよ」っていうメッセージがある。そういう時は、子どもは思い切って遊ぶことができる。

きっと、「余白のある場」がうまくいくかどうかって、そこなんだろうなって。
余白のある場って、言うなれば「知らない人に囲まれた子ども」状態なわけじゃん。その時に、いかに「それでいいよ」って伝えてあげられるか。それがすっごく重要なんだろうなと思うよ。

そういえば、ドラムサークルっていうのがあってね。
みんなで輪になって、ジェンベみたいな、民族楽器っぽい太鼓を叩くっていうやつなんだけど。それがすごいのが、「この場に間違いはない」っていうことを、みんなで共通認識として持ってるっていうところなの。
子どもが走り回っていようと、誰かが完全にみんなとずれてるリズムを叩いていても、「それでいい」。むしろ、それがあるから場が盛り上がっていく、ほんわかする、そんな空気感を大事にしてる。それって、まちづくりの理想だなあって俺は思ってて。

そういえば、3月27日に福井のドラムサークルがあるんだけど、よかったら一緒に行かない?絶対何か気づくところがあると思うんだ。

まや バイトです。
そう。笑
福井ドラムサークルの風景
福井ドラムサークルの風景

進路のことは、慌てずに。

まや 今悩んでるのは、いまの自分の居場所はJK課だけど、じゃあ、JK課を卒業したら、自分の居場所はどうなるのかっていうこと。

あとは、JK課自体も、どうしてもできることとできないことはあるなって。
ここまでJK課も注目されちゃうと、下手なことすると、都会と一緒でバッシングを受けちゃうし、私たちがしたことでも、バッシングを受けるのは市役所だし。JK課はやってて学べることも多いし、すごくいいと思うけど、別の場所があってもいいのかなって思うときはある。

居場所は、いくらでも見つけられると思うよ。
SANだって、ゆるパブだってあるし。

でも、JK課でできること、できないことっていうのはあるよね。どうしても、全体で活動するっていうことが前提だし、市役所が通ってしまうから、企画自体は、ゆるくはやりづらいっていうハードルもある。
そのあたり、うまくバランス取っていけたらいいね。

まや そうですね。

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将来の進路とか、何か考えてるの?
まや 化学・生物を勉強してるんですけど、進路としては、実は自分の頭の片隅にもないレベルまできてて。
もちろん、化学も生物も普通に楽しいなって思ってやってて、他の教科と比べたら全然好きなんです。でも、それを将来の仕事にするってなったときに、首を傾げてるっていうか。それを仕事にしてる自分が見えないんですよね。
考え方はいっぱいあるだろうなって思うよ。

例えば、まちなかにHana道場ってあるじゃん。あそこは子どもに対するプログラミングスクールをやってるんだけど、あれも実はまちづくりなんだよね。子どもと鯖江のIT技術とが繋がる機会を作るとか、まちなかに往来を増やすとか、古民家を活用するとか。
でも、あれは、ただの「まちづくりがやりたいだけの人」にはできなくって、ITに明るい人がいて初めて成り立ってるわけだし。

そういう方向で、化学や生物を勉強した、まやにしかできないまちづくりをするっていうことはできるのかなって思う。

Hana道場・IchigoJamプログラミングスクールの風景
Hana道場・IchigoJamプログラミングスクールの風景
まや それでもまちづくりしたいっていうのはあるから、まちづくりをする上で、いま自分が学んでいる分野が大人の刃になったらいいなあ、っていうのは思ってる。だから、今やってる勉強は無駄だとは思ってないです。

色々あるけど、JK課を辞めるつもりはないし、市役所に就職するっていう選択肢ももちろんある。
だけど、お母さんに言われたのが、もしかして自分がやりたいって思ったときに、逆にどうするの、あんただったら言いかねない、って。
団体なりなんなり作りたいとか言い出すかもしれないし、将来のことは慌てて考えることでもないよねって。だから、結局まだ何も進路のことは考えてないんです。

大丈夫、俺もまだ進路のことは考えてないから。笑
でも、まやには自分のやりたいことがあるじゃん。自分のやりたいことさえあるなら、案外なんだってできるもんだよ。

今、俺は定職についてるわけじゃない。
でも、鯖江ではなんかコンサルしたり、デザインしたり、文字起こししたり、家庭教師したりしてて、そのいろんなことができてる感じは、すごく楽しいと思う。
一体おれは何やってるんだって思うんだけど、逆に何やっても生きていけそうだなって。

まや えー、でも森さんだからできることだと思いますよ。
百姓って知ってる?
まや 百姓って、農家の百姓ですか?
そう。
百姓ってね、「百のことができる人たち」って言われてるの。実は、語源は違うんだけどね。

かつての農家って、畑を耕して農作物を作るだけじゃなくて、自分の家を建てる大工でもあり、鍬なんかを作る鍛冶屋でもあり、水路を作ったり、ものを売ったり、医者をやったり、ほんとになんでもやってたんだよ。それってきっと、彼らの日常の時間に余白があったってことなんだろうと思うんだよ。
その余白があったから、勝手にそれぞれの得意なことが、仕事になっていったんだろうなと思う。

最近俺が思うのは、いま、楽しそうに仕事をしてる人って、百姓みたいだなってことなんだよね。
つまり、職業としての芯や名前は持ちつつも、それに囚われずに、いろんなことをやっている。
いろんなやりたいことを仕事にするっていうのは、決して俺だからできることじゃないはずなんだよ。

いま、まやもやりたいことがあるんだから、望めば、きっといくらでもそれができるような環境を作れると思うし、俺はそれを応援したいと思うよ。

まや うーん、そうですかね。ありがとうございます。
大した相談に乗れるかわからないけど、いつでも相談してね。
色々、話せることはあると思うから。

そしたら、そろそろ時間だね!
今日はありがとうございました。

まや はい、ありがとうございました。
あ、実は最近ね、まちづくりって本質的にはどうあるべきなの?みたいな話をするの、もうそろそろいいんじゃないかって気がしてて。
飽きてきたんじゃないんだけど、なんというか、結局、やらないんなら話してても意味ないじゃんね、って思う。
そろそろやんなきゃ。

まや、一緒にやろうよ。笑

まや そうですね!やりましょう、ぜひ。笑

   

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こんにちは、森一貴です。東京でコンサル経験後に福井県に移住。教育・まちづくりの分野で活動しています。ブログでは、教育・まちづくり・生き方などについて思索を書き溜めています。ご依頼等、お気軽にお声がけ下さい。


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投稿者:

森 一貴

山形県出身、東京大学教養学部卒。コンサルティング企業にて勤務後、鯖江市ゆるい移住に参加。現在、考える力を伝えるプロジェクト「CUE」代表。